企画募集
朝起きたらAV男優小沢とおるになっていた
俺はAVを見ながらシコリまくって、夏休み最後の日を終えた。
そして新学期の朝。
ベッドから起きて鏡を見たら俺は、小沢とおるになっていた。
夏休みボケか?シコリ過ぎたか?なんとなく頭がボーっとしているような気がする。
まあ、そのうち直るだろう。
俺は学生服に着替え、自宅を出た。
街ですれ違う人たちが、俺を見てくる。俺は自然と足早になる。
教室に入ると、まだ誰も来ていない。
俺は席に着くと、改めて自分の顔を触ってみる。いつもと感触が違うような気がする。
ひとりクラスメイトが教室に入ると、驚いた顔をした。
「なんだ?わたしの顔に何かついてるか?」
「い、いや・・・」
あたりをキョロキョロ見回している。
「ドッキリカメラか、何かですか?」
「何を言っとるんだ君は?わたしはいつものわたしじゃないか」
次々、登校してくる生徒。みなが俺のことを見てくる。
そこへ携帯が鳴る。
「ああ、わたしだ。生徒だ」
周りからヒソヒソと声が聞こえてくる。
(自分のこと生徒だって)(どこからかかってきたのかしら?)
「これから授業だ。うん、うん、玉子を買ってくればいいんだな。帰りでいいか?」
(今から授業だって言ってるのに、帰りでいいに決まってるよね)
「玉子がなかったら、女の卵子でもいいか?」
(うわー、下品)(女の卵子って言い方もおかしいよね。男の卵子があるわけないのに)
セリフ回しも小沢とおるそのものだと、我ながら思う。
担任の女教師も教室に入るなりギョッとなる。
「見たことある人がいる」
「わたしはここの生徒の山下です。朝起きたらこうなってました。ただの寝違えかと。そのうち直ると思うんで、授業続けてください」
「山下君なの?寝違えでこうはならないよね?やっぱり小沢とおるだよね?」
とヒソヒソ話する教室内の女性たちの心は、いつしか一つになっていた。
「あっちもやっぱり小沢とおるなのかしら?」