企画募集
高利貸しを営む親父が、借金のカタにもらってきたクラス女子たち
放課後の掃除当番を終わって帰宅すると、クラスの女子たちが手分けして部屋やお風呂、トイレなどの掃除をしている。
ここは女子寮でもシェアハウスでもない、れっきとした俺の家である。
コロナによる物価高が続く中、高利貸しを営む親父が、借金が返せない相手から、借金のカタとして娘をもらってくるのだ。
しかもその娘を一軒家で独り暮らしする俺に押し付けるのだが、何故か俺のクラスの女子ばかりなのだ。
「その座布団も干すからちょうだい」
「足邪魔だからどけて」
と言いつつ、掃除機をかける。
「ただいまー、買い物してきたよ」とレジ袋を渡す。
中身を確認しながら「あれ?頼んでおいたゴムは?」
「ちゃんと入ってるでしょ?」
「これ輪ゴムじゃないの!この状況でゴムって言ったら、コンドームに決まってるでしょ!」
「だって、ゴムって言うから・・・」
「コンドームでしょ、ゴムって言われたら普通!」
「わかったわよ、もう一回行ってくるわよ!」
そんなやり取りを部屋の隅っこで、ニヤニヤしながら聞いている俺に
「あんたも笑ってんじゃないわよ!」
はじめは、親父が一人の女子を連れてきた。それは同じクラスの女子だった。
「借金のカタにもらってきた。おまえにやるから、嫁にするなり愛人にするなり好きにしろ」
親父が立ち去った後、俺は彼女にこう言った。
「親父はああいったけども、君の好きにすればいいよ。悪代官じゃあるまいし・・・いつの時代だって話だよ。親父にはうまく言っとくよ」
そしたら、その夜のうちに俺の寝床にやってきて「やさしい、一緒にいたい」と惚れられ、合体した。
こうして、俺の元から離れようとせず、そのまま居付いている。
その後も同じことが続いた。
その度に俺は彼女たちに
「親父はああ言ったけども(以下同文)」と告げ。
彼女たちに「やさしい!」と惚れられ、現在に至る。
「いつかお父さんの会社継ぐんでしょ?」と彼女たちは言う。
後々、誰か一人を嫁になり、残りは俺が親父の金融会社を継いだ後、愛人秘書として俺のもとに居続けるつもりらしい。
それまで、世間に知れたらヤバイだろうからと、特に学校には・・・と、俺たちは家の外では、お互いにそっけない振りをしている。
そして今日もまた親父が、新しく借金のカタの女を連れてきた。
それはクラス担任の女教師だった。
「いつまで続くんだろうな、このコロナ不況・・・」
と親父は言い残し、担任を置いて家を出て行った。